弁護士紹介ご挨拶 - 顧問弁護士へのこだわり弁護士として顧問業務にこだわっていきたい。これが、私が大手の渉外事務所を離れ、現事務所に移籍した大きな理由の1つです。 数百人の同僚達と共に私がかつて所属していた法律事務所は、依頼者には内外のトップ企業が名を連ね、日本や世界の経済に大きな影響を与える大型案件の依頼は絶え間がなく、企業法務弁護士の活動の場として非常に優れた環境にありました。 しかし、優れた企業法務弁護士を多数抱えながら、かつての法律事務所は顧問業務は行わないことを基本方針としていました。特定の企業を顧問先としてしまうと、その企業の利害に反するおそれのある案件を取り扱うことができなくなってしまうためです。多数の弁護士を抱える巨大法律事務所なため仕方のない面があるのですが、これは私には大きなフラストレーションでした。 依頼者の利益のため、これが弁護士の業務の根幹であり、弁護士の仕事は依頼者があって初めて成り立つものです。もちろん、個別案件の受任であっても、その依頼者のために全力を尽くすのは当然です。しかし、継続的で密接な関係を築いた顧問先企業を依頼者とする仕事は、弁護士としても思い入れが強くなりますし、依頼者の利益の保護という目的の達成を長い目で確認することができます。とりわけ、経営者の方々から企業や事業にかける思いを直接お聞きした上で、企業の利益・成長を支える、中小企業・ベンチャー企業の顧問弁護士のやりがいは格別なものです。 私はこれまで、多くの企業買収に携わり、買い手側企業の弁護士として、数々の買収対象企業の法務監査も行ってきました。買収対象企業は中小企業であることも多いのですが、潜在的な債務・リスクが発見されないことはまずありません。 買収対象企業は、経営や事業に優れたところがあるからこそ買い手から関心を寄せられるのですが、法的な面での手当てが不十分であるがために、こうした企業がその価値を低く評価されてしまうのは非常に残念です。こうした優れた中小企業にとって、法務面からしっかりとサポートできる顧問弁護士は不可欠ではないかと思います。 これまでの企業法務の経験を生かし、私がそうした顧問弁護士の職務を担うことができれば、これに勝る喜びはありません。長く密接にお付き合いし、共に成長していく、ご依頼者様との間でそんな関係を築いてまいります。 略歴
著書・論文株主提案の現状と委任状勧誘の法的問題(M&A Review 2007年7月号) |